卒業生のメッセージMessage

一番歴史がある学校

国際中医師 瀬戸郁保

 私はこの中医学のキャリアをはり師・きゅう師としてスタートしました。その最初の鍼の師匠は『黄帝内経』や『難経』といった古医書を大切にしており、その薫陶を得ていた私も入門当初から古医書に慣れ親しんでまいりました。その後、それだけに飽き足らず、『類経』や『脾胃論』といった古医書も読むようになったのですが、いつも読むところは中医基礎理論や中医診断学に通じるようなところばかり。漢方薬(方剤)や生薬(中薬)の名前が出ているところは素通りでした。はり師・きゅう師の私が漢方薬を扱えるわけではないので、あえて勉強する必要もなかったわけです。
 しかしこれらの古医書を読んでいるうちに、漢方薬の記述を切り捨ててしまっていて、本当に読んでいることになるのだろうかという疑問を抱くようになりました。もしこの漢方薬の意味が分かれば、古医書の理解が深まり、それがまた鍼灸の施術にも活かされるに違いないと感じるようになってきたわけです。またさらに、鍼灸臨床をしておりますと、患者様に問診をした際に、「病院からツムラの○○番をもらってます」という話を聞くことがあるのですが、それを知ったかぶったり無視したりすることはできません。こういったことが積み重なっていき、これは本格的に漢方薬の勉強もしておかないといけないと、強い思いがふつふつと沸き起こっていきました。
 この思いを受け止めてくれるのは、本格的な中医学をしっかりと教えていくれる学校であり、かつ講師陣が揃っている学校でないとダメであることは分かっていたことですので、私は迷わず日本中医学院(私が入学した時点では北京中医薬大学日本校)を選びました。3年間の中医中薬専科を通学し、おかげさまで、中医基礎理論をはじめ、中薬学、方剤学、内科学などを体系的に、かつ詳細に学ぶことができました。
 卒業後は登録販売者の資格を取得し、経営している鍼灸院に漢方薬店を併設し、OTCのエキス顆粒剤ではありますが、鍼灸とともに漢方薬も処方することができるようになりました。そのおかげで、鍼灸だけでは弱いところを漢方薬で補うこともできるので、以前よりも着実に患者様を改善に向けることができるようになり、みなさまからも好評を博しております。日本では、漢方薬は数年かけて長く飲まないと効果が現れないと信じ込まされていますが、中医学の理論に基づいた辨証論治をすれば、OTCのエキス顆粒剤でも短期間に十分な効果を発揮することができます。このような確実な学術を身につけられるのは、本格中医学を標榜している日本中医学院以外にありません。自分が求めていけば、必ず応えてくれる講師が揃っているのも、学ぶ側としてとても心強いものがあります。
 また、日本中医学院は、日本に中医学や薬膳を広めたパイオニアとして、中医学の学校としては一番歴史があります。そのため、日本全国に卒業生がおり、それぞれ独自の世界観をもって活躍をされています。こういった校友との関係を築けるのも日本中医学院の魅力の一つではないでしょうか。  人生は一度きりです。その一度きりの人生を充実して生きるための学び舎として、本格中医学を掲げる日本中医学院の扉を開いてみてください。

学年を超えた交流

医師・国際中医師 谷村史子  中医中薬専攻科2008年3月卒業生

現在は京都で耳鼻咽喉科医院を開業しておりますが、日常診療や学会発表に際して、原書の学術書や中文の医学文献を紐解いて検討してみようという姿勢は、日本中医学院で育んで頂いたものです。日本中医学院では、学生から一般人まで様々な職域の方々が、各々の領域で中医学を生かそうと勉学に励んでおられ、学年を超えた交流は現在も絶えることなく続いています。週末になると新幹線で上京して学んだ日々、お互い励ましあった国際中医師の試験勉強、初めての北京への卒業旅行等々、振り返れば懐かしい思い出で一杯です。中医学の奥深い世界が皆様の人生に大きな花を咲かせます様に、心よりお祈り申し上げております。

卒業後も練功を続けて

国際医学気功師・医学気功整体師 長嶋恵子  医学気功整体専科 2006年3月卒業生

現在、日本の国家資格を取得して治療院を開業しております。治療と治療の間をつなぐ目的と健康の維持・増進、疾病や外傷の治癒を目的として養生気功教室を始めてから、今年でちょうど20年になります。この間、日本中医学院で改めて気功の底力を教えていただきました。卒業後も教室のみなさまともども練功を続けております。日本中医学院で中医気功学の理論と実技を系統的に学べることは、みなさまにとって貴重なチャンスです。きっといろんなことに変化が表れてくるのを感じるはずです。